【2018講師アワードエピソード大賞】大西加奈

大賞

大西 加奈
【香川県高松市】おひるねアート のびやか【さぬき市】

【講師になる前→なってからの自身の生活や心の変化を「Before→After」形式で教えてください】

誕生日が来たら39歳…「しがない」という言葉がこれほど

よく似合う中年主婦は私くらいと胸を張って言えました。

昨年6月までは…

 

香川初の認定講師になって、6月で丸1年が経ちました。

そしてこの1年で私の人生は、私の人生観は、180度様変わりしてしまいました。

 

「写真が撮れる」「デザインの知識がある」「原稿が書ける」

「子どもが好き」「地元で顔が広い」など数々のアドバンテージを手にまさに適職を見つけたと満を持して『おひるねアート講師』デビューした6月。

 

しかし当時の私は全く気づいていませんでした。

20代は会社員として組織に守られていただけ。

結婚してからは主人に家庭を守ってもらっていただけ。

フリーランスで働き始めた当初も、元いた会社のツテでお仕事をもらっていただけ。

自分には何のアドバンテージもなかったんです。すぐに出鼻は挫かれました。

 

予約0が続く撮影会。

いくつかメディアに露出させてもらうも「おひるねアート」って何?という世界。

体験会をしても誰も来ない。地域性? アートの質? 私の人間性?

何をしたら良いのか、どこから手を付けたら良いのか、途方に暮れました。

 

ここから起死回生の策を講じ…というのがよくある普通のサクセスストーリーなのでしょうけども、現実はそんなにドラマティックではないのです。

実際には泥臭くて生々しい、一見華やかだけど水面下でバタバタ足掻くスワンのような日々が続いていくだけでした。

 

まさに私のこの一年の活動は、おひるねアートガラパゴス。都会のそれや知名度のあるエリアのあれやが一切通用しない、『香川おひるねアート』という新しいサブジャンルを一人で作っているかのような状態でした。

 

マーケティングもコンサルの心得もない私は、とりあえず最初は手当たり次第やれることは全部やり、反応が良かったものは広げ、悪かったものは中身を改めるかあっさり切るという方法を取りました。

保育園、幼稚園、支援センター、考えられるところはすべて回り、会える人にはどんどん会いに行き、そして「ノウハウを教えてほしい」と恥ずかしげもなく聞きまくりました。

快く対応してくださった方もそうではなかった方もいました。

 

すると、最初は手当たり次第だった人の中から、いつの頃からか繋がるべくして繋がった『ご縁』のある人たちが次第に私の周りに集まりはじめるようになったのです。

アプローチの仕方はそれぞれに違いますが、みんな「香川の子育てをもっとよくしたい」

という思いが詰まった人たちでした。

 

みんないきいきと活動していて。仲良しで。仕事も子育ても一生懸命。

そんな人たちばかりでした。出会ったばかりなのに、こんなに居心地のいいコミュニティと結ばれるなんて、自分はよほど運が良かったのかもしれません。

 

ある日「行政の支援を得ず、民間(というかほぼ個人?)の力だけで子育て支援イベントが出来たらいいな」何気なくそんなことを口にしました。

すると「やったらいいやん」で、あっさり仲間が集い、去る6月20日に来場者数延べ400人を超えるイベントを成功させました。

来てくださった方のほとんどがおひるねアートを撮影してくださいました。

 

講師になってちょうど1年でした。準備も当日も本当に大変で、すべてが初めてづくしでしたが、終わってみたらアンケートには「楽しかった」の文字が踊っていました。

アンケートを読んで嬉しくて泣いて、気が抜けてトイレで盛大に吐きました(笑)

 

その後の撮影会はというと…

相変わらずご予約は2組とか3組です(苦笑)。でもそれで良いんだと思えるようになりました。

私のミッションは「香川の育児に笑顔の輪を広げる」こと。撮影会には来られなくても、イベントに来てくださったり、企業様にご協賛いただいたりして、おひるねアートをご体験いただける方が一人でもいてくださるなら、もっと言えば産後鬱や育児ノイローゼを抱える人が外に出るきっかけを作れたなら、それだけで十分満足です。

 

あんなにも、毎日が不安で不安で心が折れかけていた日々が嘘のように、今は心の底からそう思っています。協会の方針とはズレているかもしれませんので

胸を張ってここにそんなことを書く時点で私は講師失格かもしれません。

(もちろんご予約が埋まるに越したことはないのでその努力はこれからも続けます)

 

長くなってしまいましたが、講師育成の時に掲げた私のミッション

「香川の育児に笑顔の輪を」は、方向性を迷いながらも見失うことなく、よりはっきりくっきり明確な使命となって私のこの1年間を導いてくれました。

これから活動2年目に入り、今までよりは周りが見えるようになると思います。

今後も人のご縁を大切にし、イベントなども続けながら、撮影会にももっと力を入れていきたいです。

願わくば、一緒に活動できる講師仲間が増えたらいいなとも思っています。

【講師になってよかったことは何ですか?】

繰り返しになりますが、先日「おひるねアート のびやか」主催でイベントを初開催し、400人を超えるお客さまにお越しいただき、多くの方におひるねアートを撮影していただきました。目に見える形で「結果」として表れたこの「イベント」を開催するに

至るまで、私自身がこの1年間頑張ってきた過程や、地元で志を同じくするたくさんの仲間と出会えたこと、彼らに多くのことを教わり、自分の考えを改め、ひいては、人生観まで変わったことなど、この1年間の集大成が詰まったイベントとなり、

講師になってよかったと心の底からそう思いました。

【お客様と日々接する中でもらって嬉しかった言葉や特に感動したエピソードがあれば教えてください】

一人目は初めて撮影会にお越しくださったお客さま。

都会からの転勤で香川に来られた方で、香川でおひるねアートが撮れる場所を探しておられ、見つけてくださいました。

「都会ではこんなにゆっくり撮れない」

「こんなアットホームな撮影会は初めて」とおっしゃっていただき、自分の撮影会の方向性が見えました。

 

二人目は私が月に一度実家で行っている撮影会にお越しいただいたお客さま。

実家ということで中学校の後輩にあたる方でした。

「おひるねアートに憧れていたけれど、都会でしか撮れないとおもっていました。

調べたら自分の住んでいる街でやっていることがわかって本当に嬉しかった。

お会いしたら先輩だったのでさらに嬉しかった。地元の人間としてこれからもずっと応援します」

とおっしゃってくださり、撮影会や地元のマルシェなどに何度も何度も足を運んでくださったり、お友だちを連れてきてくださったりしました。

【あなたにとっての「おひるねアート」とは?「おひるねアート協会」とは?】
青木代表が何度も何度も

「自分と向き合う」「掘り下げる」というようなことをおっしゃっていますが、まさにその通りではないかと思います。

 

特にこの「個人事業主」という働き方は誰から強制されるものでもなく、始めるのも辞めるのも自分次第。

 

自分がどう生きるか=どんな人間でありたいか=自分の価値を決めるのに「仕事」はある一定の割合を占めると思います。

 

確かに「おひるねアート講師」は仕事や肩書として書面に記せるものではありますが、私自身は協会からお借りしている資格にすぎないと感じています。

 

それよりも私は「香川の育児に笑顔の輪を広げる」というミッションこそが私の本業であると思い、お借りした「おひるねアート講師」という肩書を武器に活動させていただいています。

 

【これから講師へなろうと思っている方へひとこと】

香川県…四国は講師人数もまだまだ少なく、おひるねアートのような華やかコンテンツは根付きにくい土地柄です。

そんなおひるねアート不毛の地を開拓する日々は厳しくて果てしなくて途方に暮れることばかり。

やり方次第では最初から成功できる講師もいますが、私のように未だに成功がどこにあるかも分からずにただ突き進むタイプの人間もいます。

ただ言えることは、成功するまで諦めなければ必ず成功出来るということです。

当たり前のことですが、本当にそのとおり。

成功する前に諦めた人は決して成功しないのです。

 

あなたの成功はどこですか。